オスとメスのペアで飼育していたら気になるのは産卵です。
バッタの産卵には特徴的な行動が見られるので、そのサインを見逃さないようにしましょう。
バッタの産卵から卵の飼育方法を紹介していきます。
飼育中のバッタが産卵したら…?時期や求愛の音は?
トノサマバッタは年に2回発生します。
オスは後肢と翅を擦り合わせて音を発し、メスへの求愛を示します。
産卵の間隔は飼育条件下で、ほぼ1週間と言われています。
メスは産卵が近いと腹部の先を飼育箱の床面に着け、産卵管を閉じたり開いたりします。
メスは土の中に腹部を突き刺して、泡で包み込みながら少しずつ産卵します。
卵の塊はスポンジ状の泡に覆われており、これを卵鞘といいます。
土の中で腹部はS字状に曲がって伸び、ゆっくりと抜きながら産卵するので、卵鞘はバナナ状になります。
夏の始めに産む卵は1ヵ月程度で孵化しますが、秋に産む卵は越冬して翌年春になってから孵化します。
トノサマバッタは50個~100個の卵が入っているます。
産卵後は、メスの腹部は短く、少し細くなりますが、4~5日程度で回復し、また元に戻ります。
産卵直後の卵鞘は白色をしていますが、翌日までには薄茶色になります。
余談ですが、卵鞘は水をはじくので、産卵した場所が大雨に見舞われても、難なく孵化することができます。
産卵したバッタの卵を飼育するには…?土は?
産卵が確認できたら、産卵用の容器を別の容器に入れて保管しましょう。
使用する土は電子レンジやフライパンなどで10分くらい殺菌処理を行ってください。
その際、土が乾きすぎた場合は霧吹きなどで表面に水分を補いましょう。
産卵後1ヶ月程度たった卵を冷蔵庫に入れて2~3ヶ月冷やした後に暖めると孵化しやすくなります。
直射日光の当たらない場所や暖房を使っている部屋には、なるべく置かないようにしましょう。
孵って間もなない幼虫にはスズメノカタビラなどの柔らかい葉を与え、段階に応じて硬い葉へ切り換えましょう。
直径が10㎝以下のビニール製の鉢に、スズメノカタビラを植えたものを10個以上準備しましょう。
鉢ごと飼育箱の中へ入れ、葉が食べられた鉢は外に出し、新たな葉が出てくれば、また使えます。
食草を瓶にさした場合は、葉は天井に触れ、葉先は垂らして底に触れさせるようにします。
食草の交換をスムーズに行うため、多目の水にさしてできるだけ長持ちさせるようにしましょう。
光を浴びる量が不足すると、体の外側が硬くならず、脱皮に失敗してしまいます。
飼育容器は日光浴をさせる方法と蛍光灯の光をあてる方法を併用しましょう。
まとめ
バッタの産卵が近づくとメスがサインを出すことが分かりました。
ペアで飼育されている場合は、このサインに注意して卵床の準備を始めてください。
他の昆虫と比べると、飼育しやすいので初心者にもおすすめです。