とても身近で飼いやすそうな昆虫のバッタです。
飼育する上で何か注意することはあるのでしょうか?
ここでは主にエサと土の観点に絞って話していきたいと思います。
バッタを飼育する際に、与えるエサに注意することは?
イネ科の植物を好んで食べるバッタと、それ以外の植物を好むバッタが存在します。
前者の例を1つ挙げると、トノサマバッタです。
日本全国に分布しているため、日当たりのよい河川敷などで見かけることができます。
体長は約4㎝~約7㎝の大型のバッタで、日本のバッタの仲間の中では最大です。
個体差はありますが、メスがオスよりも大きいです
前翅には茶色と白色のまだら模様があり、後翅に模様は見られません。
基本的に草食性ですが、時には昆虫の亡骸を食べたり、脱皮中の仲間を襲ったりすることもあります。
頭部から腹部前半と後脚腿節が若草色の緑色型ですが、全身が枯草色の褐色型を見ることができます。
エノコログサやススキなど、イネ科の植物の葉を好んで食べます。
6月から11月上旬まで見られますが、夏の盛りから秋の初めにかけて個体数が殖えます。
後者の例を1つ挙げると、クツワムシがいます。
体長は約5㎝、日本の固有種で関東以南から九州まで生息しています。
体色は緑または褐色で、翅は幅広いです。
生息場所によって体の色が異なるわけではなく、同じ場所で2つの体色の違いが見られます。
このことから、クツワムシの体色の違いはカモフラージュのためだと考えられています。
オスは鳴き声に特徴があり、「ガチャガチャ」と鳴きます。
マメ科植物である、クズの葉を好む食性が見られ、生息地もクズの茂っているところが多いです。
たんぱく質を含んでいるため、他の種よりも肉食の傾向が低いです。
バッタを飼育する際に土は必要?注意点は?寿命は?
産卵をさせるのが目的なら、プラスチック容器を用意し、そこへ土を入れましょう。
使う土は電子レンジやフライパンなどで10分くらい殺菌処理を行ってください。
その際、土が乾きすぎた場合は霧吹きなどで表面に水分を補いましょう。
容器の目安は、オンブバッタなら幅10㎝、ショウリョウバッタなら20㎝くらいです。
土を入れる深さもバッタの種類によって異なります。
オンブバッタは5㎝、トノサマバッタは8㎝、ショウリョウバッタは10㎝です。
土の表面を清潔に保つように管理を続けてください。
ほとんどのバッタが成虫のまま冬を越すことはなく、卵の状態で冬越しをすることになります。
まとめ
草なら何でも食べるというイメージが覆されてしまいました。
バッタを飼育する際に注意することは、エサの種類に注意することです。
イネ科を好む種と、それ以外を好む種に大別できます。
産卵をさせたいのであれば、容器の中に土を入れて産卵床をしっかりと準備しましょう。