日本でバッタの大発生を目にする機会はあまりないと思いますが、外国では重大な被害をもたらしています。
いったいどれほどの被害がおよんだのかを詳しく見ていきたいと思います。
今回紹介するのは、西アフリカとマダガスカルにおける被害についてです。
あらゆる植物を食べるバッタ!被害を受けている国は?
アフリカにおけるサバクトビバッタの蝗害(こうがい)の歴史は長く、古書にもその甚大な被害が記されています。
2003年、西アフリカ(モーリタニア、マリなど)で大発生した群れは、130,000㎢もの大地に広まりました。
国際連合食糧農業機関(FAO)の試算によれば、受けた被害の総額は25億ドル(のべ20ヶ国以上)にもおよびます。
その対策費として4億ドル以上が投じられたました。
しかし、被害は2005年に降水量が減り、気温が低下するまで長く続きました。
大量に発生したバッタは集団をなし、移動と産卵を繰り返しながら、ありとあらゆる植物を平らげてしまいます。
サバクトビバッタの集団移動も生き延びるための変化の1つと考えられています。
密集した環境下では、エサ不足などの厳しい環境の訪れを意味し、孤独相から群生相へ変わることは止められません。
被害の拡大防止のために、サバクトビバッタの相変異のメカニズムの解明が行われています。
なんと100年以上に渡ってその研究が続けられてきています。
アフリカ南東部のインド洋に浮かぶ島国マダガスカルでも同様のことが起こりました。
バッタの大群が発生し、農作物などが食い尽くされる被害が発生。
バッタの大群は国土のほぼ半分を覆い、30~40分走っても大群から抜け出せないこともあったそうです。
何十億というバッタは人間の食糧となる作物や、家畜などの餌となる牧草を平らげてしまいます。
まとめ
どれほどのことなのか想像もつかない状況です。
おそらく空一面が真っ黒で、よーく見るとその黒いもの1つ、1つがバッタだということでしょう。
バッタは苦手ではありませんが、これほどの数がいるとさすがに気味が悪くなりますね。
一日も早く有効な手段が発見されることを願っています。