バッタに関係する「数字」について、足と産卵の2つの面から触れていきたいと思います。
意外な事実を知ることができるかもしれません。
バッタの足の数は?
足の数は6本ですが、これには、生物進化の流れが関わっています。
バッタなどの昆虫は、ムカデのような節の多い生き物からから進化しました。
進化していく中で、よりスムーズに動くために、だんだんと足の数を減らしていく必要がありました。
理科の実験で使用する三脚と4本足の机を比べると、安定しているのは足が3本の場合だと分かります。
動物が歩くと一般にもう一方の足がふらふらとした状態になるため、例外なく動物の足の数は奇数ではありません。
これらのことから、歩くときに3本足である方がベストな状態を維持できると言えます。
そのため昆虫の足はより安定した状態を求めて、6本足へと進化を遂げる道を選びました。
ちなみに、哺乳類を始めとする、ほとんどの4本足の動物は魚類から分かれています。
昆虫が安定を求め足の数を減らしたのに対して、四肢動物は足を増やしていったのです。
ところが、4本足でも十分安定していたため、6本足にはなりませんでした。
バッタによって産卵する数に違いはあるの?
バッタの種類によって、産卵する数に違いが見られます。
産卵の間隔は飼育条件下で、ほぼ1週間と言われています。
メスは産卵が近いと腹部の先を飼育箱の床面に着け、産卵管を閉じたり開いたりします。
メスは土の中に腹部を突き刺して、泡で包み込みながら少しずつ産卵します。
卵の塊はスポンジ状の泡に覆われており、これを卵鞘といいます。
土の中で腹部はS字状に曲がって伸び、ゆっくりと抜きながら産卵するので、卵鞘はバナナ状になります。
オンブバッタは1つの卵鞘に40個くらい、トノサマバッタは50個~100個の卵が入っているそうです。
産卵後は、腹部は短く、少し細くなりますが、4~5日程度で回復し、また元に戻ります。
産卵直後の卵鞘は白色をしていますが、翌日までには薄茶色になります。
余談になりますが、卵鞘は水をはじきます。
ですから、産卵した場所が大雨に見舞われても、難なく孵化することができます。
まとめ
バッタの足が6本である理由に進化の流れが関係していたとは、思いもしませんでした。
バッタの種類によって、卵鞘に産む卵の数が異なることが分かりました。