バッタを「食べる」という視点で、捕食者と被捕食者の両面で捉えていきたいと思います。
バッタが食べる側になる場合と、食べられる側になる場合の両方について紹介していきます。
セミを食べるバッタの特徴は?
「ウマオイ」と言われる、キリギリスに近い仲間です。
種類は、ハヤシノウマオイとハタケノウマオイの2つがいます。
前者は下草の多い林で暮らしていますが、家屋の庭程度の量の樹木さえあれば生息条件を満たします。
後者は、その名の通り畑の片隅や小河川沿いの草原で目にすることができます。
沖縄本島や南西諸島などに分布し、体長2㎝前後で本州産よりやや小さいです。
前者は、「スィーーーッ・チョン」と長くのばして鳴くのに対し、
後者は、「シッチョン・シッチョン……」と短く鳴きます。
鳴き声が、馬子が馬を追う声のように聞こえることから「ウマオイ」と名づけられたそうです。
生態は両者ともそれほど違いは見られません。
小柄な割に肉食性が大変強く、他の小昆虫を捕らえて食べます。
複数の個体を同じ容器に入れると共食いすることがよく見られます。
セミやバッタを食べる!
アメリカでは素数ゼミというアメリカ特有のセミがいます。
13年と17年周期にセミが大量発生することで知られており、2013年がそれにあたりました。
それを利用した、何とセミ入りのアイスクリームなる商品が販売されたそうです。
数えきれないほどのセミがいる、コロンビア州のアイスクリーム屋さんのアイディアから誕生しました。
煮込んだセミをチョコレートと一緒に加工して売り始めると、すぐに売り切れてしまったそうです。
その後、食品衛生局の指導が入って販売中止になったそうです。
ちなみにアイスに使用したセミは庭に死んでいたセミだったようで、指導が入るのも無理はありません。
伝統的な郷土料理として「イナゴの佃煮」は多くの人に知られていると思います。
長野県や山形県など内陸部の地域に伝わっていて、貴重なタンパク質をとることができます。
甘辛い味がして、都内の居酒屋でも食べられる場所もあります。
まとめ
まさかバッタがセミを食べることがあるとは、想像したこともありませんでした。
セミやバッタが食材としてこのように活用されているとは、とても意外でした。