このバッタを草むらなどで多くの人が一度は目にしたことがあると思います。
小さなバッタを背中にのせて、跳びはねるバッタの姿を。
この不思議なバッタについて紹介していきたいと思います。
バッタがバッタの子供を背中に!バッタの名前は?
「オンブバッタ」と言います。
日本はもちろん、離島を含む東アジアに広く分布しています。
九州以北の地域ではでは、翅がない幼虫が5月頃から出現し、成虫へは8月~1月頃に成長します。
バッタ類の多くは日当たりのよい草むらで生活しています。
イネ科やカヤツリグサ科の植物を食べ、オンブバッタはクズ、カナムグラ、カラムシなど葉の広い植物を食べます。
このため草むらに加えてこれらの植物が多い半日陰の場所でも見ることができます。
また他のバッタ類がまったくいないような都市部でも、空き地、庭園、花壇、家庭菜園などに生息しています。
このような環境では、特にキク科、シソ科、ヒユ科、タデ科、ナス科、ヒルガオ科が好んで食べられます。
オンブバッタの成虫では、メスの背中にオスが背負われている姿を観察することができます。
体長はオス3㎝くらい、メス約4㎝で、バッタとしては小型に分類されます。
メスの方が大きく、体つきもずんぐりしている。
頭部はショウリョウバッタのように前方にとがり、先端付近に触角と複眼が並んでついています。
体の断面は三角形に近く、複眼・前胸部・後脚腿節にかけての白い線で背面と腹面が分かれる。
成虫の翅は前後とも先端がとがり、基部が黄色みを帯びています。
翅は長いが飛ぶことはなく、後脚での跳躍や歩行によって移動します。
体色は緑色と淡褐色の二通りがあるが、淡褐色系ではたまにピンク色に近い個体も見かけることができます。
まとめ
野原などでよく見かける背負うバッタの姿は、親子関係ではなく夫婦関係であることが分かりました。
こんなにも幅広い地域に住んでいるとは、知りませんでした。
もし屋外で見かけたら、オンブバッタを捕獲してその姿をよく観察してみてください。