バッタの足にまつわる話を2つしていきたいと思います。
1つは、バッタの足がなぜ6本なのかについて紹介していきます。
もう1つは、バッタの足に、しましまの模様が見られる種について話していきたいと思います。
バッタの足の本数が4本ではないのは?
足の数は6本ですが、これには、どのようにして進化してきたかが関係しています。
バッタなどの昆虫は、ムカデのような足の多い生き物からからだんだんと進化してきました。
その過程で、よりスピーディに動くために、足の数をしだいに減らしていくことが生じました。
植木職人が使う梯子は3本の足でしっかりとバランスが保たれているので、安全です。
机や椅子の足(4本)と比べると、ぐらぐらせずに安定しているのは、それが3本のときなのです。
動物が歩く際、片方の足の半分がフラフラな状態になるため、動物の足の本数は奇数ではなく、偶数です。
これらのことから、動物は動く際に3本足であることが最も安定感のある状態だと言えます。
ですから、昆虫の足はより安定した本数を獲得するため、6本足へと進化していったのです。
ちなみに、哺乳類を始めとする多くの四肢動物は魚類から進化しています。
昆虫が安定を求め足の数を少なくしたのに対して、四肢動物は足の数を増やしていったのです。
ところが、4本足でも十分バランスをとれたため、足の数が増えるようなことにはなりませんでした。
バッタの足に、しましまがある種は?
「カマドウマ」と呼ばれるバッタの一種です。
姿や体色、飛び跳ねるさまが馬を連想させ、古い日本家屋では台所の周辺などによく見られました。
このことからこの名前が付いたと考えられ、俗称として「便所コオロギ」などと呼ばれることがあります。
北は北海道から南は九州まで、ほぼ全国に分布しています。
湿度の高い場所などを好むため、木のウロ、根の間、洞穴などで生活しています。
体長はオスで2㎝前後、メスは1㎝~2㎝くらいです。
成虫でも翅をもたず、ほとんど長い後ろ足で跳躍します。
その足に、しましまの模様が入っているのを観察することができます。
その跳躍力は非常に強く、飼育器の壁などに自ら激突死してしまうほどです。
体は左右に平たく、横から見ると背中全体が高いアーチを描いた体型をしています。
まとめ
バッタの足の本数に生物の進化の過程が関係していたとは、まったく知りませんでした。
カマドウマは特徴的な姿をしています、ぜひ一度機会があったら観察してみてください。