どちらも野原や公園などで目にすることができる身近な昆虫です。
暮らしている環境に違いはないように感じますが、今回は両者の飼育方法を比べることにしました。
バッタの飼育に見るカマキリの飼い方との違い!
まず、バッタを飼育する際に水を含ませた脱脂綿は必要ありません。
バッタはエサから水分を補給するため、水を飲ませることはしません。
野生のカマキリは、温暖で湿度のある環境のもとで暮らしています。
そのため適度な水分は、カマキリが生きていくうえで不可欠なものとなります。
バッタの飼育で水を使うのは、エサが枯れないように瓶に挿しておくためであり、飲み水ではありません。
次に、カマキリのように生きているエサを与える必要はありません。
ほとんどバッタの仲間は草食性で、中には雑食性もいますが、それは限られています。
茶色や緑のバッタの飼い方は?
用意するものは3つ、飼育容器、餌を入れる瓶、目の細かい網です。
容器はプラスチック製で幅が30㎝くらいのもの、これならトノサマバッタで3、4匹を飼育できます。
水を入れた空き瓶などに餌となる植物を挿して、容器の中へ入れましょう。
水分は餌から補うので、与える必要はありません。
これはあってもなくても構いませんが、止まり木の役割として目の細かい網を容器の側面に置きましょう。
餌は、できるだけ毎日交換するようにしましょう。
飼育容器は直射日光の当たらない、明るい場所に置いて管理しましょう。
産卵をさせるのが目的なら、横幅20㎝程のプラスチック容器に、底から8㎝くらいまで土を入れます。
使う土は電子レンジやフライパンなどで10分くらい殺菌しましょう。
その際、土が乾きすぎた場合は霧吹きなどで表面に水分を補いましょう。
残念ながら成虫の状態でトノサマバッタが冬を越すことはありません。
茶色や緑のカマキリの飼い方は?
用意するものが3つあります。
1つ目は、カマキリを入れる飼育ケースを用意すること。
飼育ケースの大きさは、カマキリの体長よりも大きめ(体長の3倍)の飼育ケースをおススメします。
エサや水を置く場所も必要ですし、脱皮をする際に広いスペースが必要だからです。
2つ目は、水を含ませた脱脂綿を入れる容器を準備すること。
容器はプラスチックでも、陶器でもいいですが、カマキリの体長よりも小さなサイズにしましょう。
3つ目は、カマキリの止まり木を設置すること。
庭の木の枝や公園に落ちている枝などを使ってもらってもかまいません。
まとめ
バッタとカマキリの飼育法で大きく異なるのは、次の2点です。
1つ目は、バッタはカマキリよりも水分を摂取する量が少ないことです。
2つ目は、バッタはカマキリほど肉食性ではないという点です。
同じような環境で暮らしているように見えても、違うものだと改めて思いました。