ヒシバッタとはヒシバッタ科・ヒシバッタ亜科の昆虫で真上から見ると、ひし形をしていることからその名がついています。
北は北海道から南は沖縄県までと日本全国の草地で生息しており、主に春先から活発に動き始めます。
成虫になっても小型で、1cm未満くらいにしか成長しない種類もあるほどです。
そのため見過ごしていることも多いのではないでしょうか。
春先にピョンピョンと飛び跳ねて活動を始めているヒシバッタですが、冬の間はどのように過ごしているのでしょうか。
ヒシバッタの越冬の方法は?
冬になると昆虫の姿を見かけることもなくなり、全て息絶えてしまったかのように思えます。
実際に変温動物である昆虫は寒さに耐え切れず、冬を越すことができない昆虫も多くいます。
ただ中には様々な方法で越冬を試みている昆虫も多く存在しています。
温かい地を目指して渡り鳥のように温暖な地を目指す蝶や、土や木の中の温かい場所で春を待つもの、何匹も体を寄せ合って越冬するもの、ときには人家で越冬をおこなう昆虫もいます。
この場合、卵、幼虫、蛹(さなぎ)、成虫と昆虫によって越冬する姿は変わります。
ヒシバッタの場合はどのような姿の時期に、どのような方法で越冬をおこなっているのでしょうか。
ヒシバッタは多くの場合、幼虫の時期に越冬をおこないますので、春先に活動を始めているのはまだ幼虫の時期になります。
成虫とそっくりな姿をしているため、成虫が越冬をしていると思われがちですが、それはヒシバッタの幼虫が成虫とほとんど変わらない姿をしているためです。
ヒシバッタの越冬方法は土の中にもぐったり、数匹で身を寄せ合って越冬をおこなうのではなく、雪の影響を受けにくい場所にある木の割れ目や、石または岩の下など物陰に身をひそめて越冬をおこないます。
まとめ
ヒシバッタの越冬は必ずしも幼虫時期だけでおこなうということではありません。
種類や条件によっては成虫も越冬をおこないます。
トゲヒシバッタやハネナガヒシバッタは成虫の時期に越冬をおこないます。
またふ化段階によって越冬時期が影響を受けるヒシバッタも存在し、幼虫の時期に越冬をおこなうこともあれば、成虫の時期に越冬をおこなうこともあるようです。