通常私たちが抱いているイメージと異なる体色のバッタが出現すると奇妙に感じてしまいます。
実際に、そのようなバッタがいろんなところで目撃されています。
では、なぜ体色に変化が現れるのでしょうか?
バッタの色素異常をテーマにして話していきたいと思います。
色素異常でバッタの体色が桃色になるのはなぜ?
世界はもちろん、日本国内においても桃色のバッタの情報が各地から報告されています。
バッタの翅には、本来桃色の色素があると言われています。
色素に異変が見られたため、その他の色が出現せずに、体色が桃色になってしまいます。
こ
の色素の異常は遺伝するため、桃色の色素どうしの個体を交配させることで、二世を誕生させることができます。
また、体色の一部が桃色のマダラバッタが野生で累代を繰り返している、マダラバッタの個体群も存在します。
中国では桃色のキリギリスが、オーストラリアでは桃色のウマオイが発見されています。
日本ではこれらの仲間ではまだ桃色は発見されていませんが、ツチイナゴやクビキリギリスでは目撃されています。
脱皮すると桃色から通常の体色に戻る場合がありますが、抜け殻には桃色の色素が残ります。
色素異常で黒いバッタが捕獲されたのは?
2010年8月、京都府の木津川市です。
京都新聞の記事によると、トノサマバッタは脱皮直前の環境に応じて体の色を変えるそうです。
ですから、専門家は、脱皮直前の周囲の環境が、アスファルトなど黒いものが多かったのではないかと推測しています。
トノサマバッタは蝗害(大量発生したバッタが植物を食べ尽くすこと)をもたらす黒褐色の群生相になります。
しかし、これはそのケースには当てはまらないようです。
群生相の場合、腹側はオレンジ色になり、孤独相よりも翅が長く、後肢が短いといった特徴が見られます。
今回捕獲されたバッタには、これらの特徴には見当たらなかったそうです。
まとめ
色素異常によって、その色以外が発現されないので桃色になることが分かりました。
しかし、黒色のバッタとはとても奇妙ですね。
もしかしたら、他にもいろんな色のバッタが見つかるかもしれませんね。