誤ってバッタを踏んでしまったことはありませんか?

バッタも人間と同じく、赤い血液が通っているのでしょうか?

今回はバッタの血液をテーマにして話していきたいと思います。

バッタの足を踏んだ!流れ出るのは血液?色は?

血液中で酸素を運搬する物質で鉄を含むものをヘモグロビン銅を含むものをヘモシアニンといいます。

機能からついた名前ですので、実際の物質は生物の種類によって違います。

脊椎動物以外ではヘモグロビンは少数派で、ヘモシアニンが多数派です。

ヘモシアニンの色は緑ではなく、薄い青あるいは、薄緑に近い青色をしています。

昆虫でヘモグロビンを持つものといえば、赤ボウフラと呼ばれるユスリカの幼虫です。

間など動物の血液とはちょっと成分が違っていて、「血リンパ」と呼ばれ、黒っぽい色をしています。

ですから、本当は「血」というよりは「体液」というほうが正しいのかもしれません。

昆虫には血液ではなく「血リンパ」があり、肺の代わりに「気門」があります。

体側にあるものや脚にあるものもいて虫それぞれです。

バッタ 血液 色 足 色

気門から空気が入り、臓器まで伸びる管を通って直接臓器とガス交換をするので、血リンパは介しません。

心臓は背側に長く伸びて存在し、頭部に血リンパを直接に流します。

血管は存在せず、「開放血管系」といいます。

骨の役割をする皮膚に体を包まれているので、臓器や筋肉以外は血リンパで満たされています。

血リンパは栄養分、老廃物、リンパを運びます。

血が体の中を流れるしくみも、人間とはまったく異なります。

昆虫の血は、血管を流れるのではなく、体の中にある隙間を頭から腹部に向けて流れています。

腹部に行き着いた血は、背中の中にある「背脈管」という管に入ります。

この管がポンプのような働きをすることで、血はまた頭の方に送られて体の中の隙間に流れ出します。

足や翅の付け根にも、小さなポンプのはたらきをする「脈拍器官」があり、体の隅々にまで血を送りだしています。

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まとめ

バッタを踏むと黒っぽい色の血が流れ出ることが分かりました。

これは脊椎動物とは異なり、銅を含む血液成分を含んでいます。

呼び方は異なっても、ヒトの体の仕組みと似た器官が存在しています。

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