姿や形は似ているのに、色は違うバッタを目撃したことはありませんか?
実は、色は違っても同じ仲間なのです。
なぜ体色に違いが生じるのか、それについて簡単に説明していきたいと思います。
茶色と緑色のバッタは、種類が異なるの?
種類が異なるバッタではなく、同じ種類のバッタです。
何が違うかと言えば、育ってきた環境が異なります。
同じ種類のバッタであっても周りの環境によって体の色や形・行動などに変化が起こります。
個体密度が低い場合、つまり、周りにあまり仲間がいないときは、バッタの体色は緑色です。
逆に、個体密度が高い場合、つまり、仲間であふれかえっているようなときは、バッタの体色は茶色です。
トノサマバッタやオンブバッタに、特にこの傾向が見られます。
緑や褐色のものがいる、バッタの種類と名前は?
体色が緑色だったり、褐色だったりするものとして、トノサマバッタとオンブバッタを挙げることができます。
トノサマバッタは、日本全国に分布しており、一般的に知られているバッタです。
日当たりのよいイネ科の植物が茂っている河川敷などで目にすることができます。
体長は約4㎝~約7㎝の大型のバッタで、オスよりメスの方が大きいという特徴があります。
前翅には茶色と白色のまだら模様があり、後翅に模様は見られません。
基本的に草食性ですが、時には昆虫の亡骸を食べたり、脱皮中の仲間を襲ったりすることもあります。
オンブバッタの体長はオス25mm、メス42mm前後で、バッタとしては小型のです。
メスの方が大きく、体つきもふっくらとしています。
日当たりの良い草原に住む他、畑や家庭菜園などに現われることもあります。
翅は長いが飛ぶことはなく、後脚での跳躍や歩行によって移動します。
オスがメスの背中に乗っている姿が特徴的です。
まとめ
バッタが進化していく過程の中で身につけた戦略の一つを知ることができたような気がしました。
バッタの中には、体色は違っても同じ仲間がいることを覚えておいてください。
機会があれば、緑色と茶色の両方とも観察してみるのもいいかもしれませんね。