子どもの頃、バッタ捕りに興じた人も多いと思います。

では、どの時期が最もバッタの採集に適しているのでしょうか?

そこで今回はバッタの成長過程を追いながら、採集に適した時期を紹介したいと思います。

バッタが孵化から成虫になるまでの過程

バッタは卵、幼虫、成虫という成長の流れを経る不完全変態の昆虫です。

繁殖行動を終えたメスは、土の中へ腹部を差しこんで産卵します。

卵はカマキリと同じように泡でできた卵のうに包まれ、1ヶ所にまとめて産み付けられます。

時間が経つと地中で卵のうは固まり、降雨や乾燥から卵を守るシールドの役目を果たします。

孵化した幼虫は薄い皮をかぶっており、この状態は前幼虫と呼ばれます。

地表へ出てくると、すぐに最初の脱皮を行い、抜け殻を残し、方々へ散らばってしまいます。

幼虫の時期は翅がまだないので、後脚で大きく跳躍することで外敵から逃げます。

それぞれ好みの食草を食べ、脱皮を繰り返して大きくなると、背中にうろこ状の翅をはっきりと観察できます。

最終段階の脱皮を行い成虫になると翅が伸び、メスの腹部の先端には硬い産卵管を見ることができます。

バッタの孵化と越冬!採集に適した時期は?

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バッタの卵が孵化する時期は、次の2つに大別することができます。

夏の初めに産む卵は1ヵ月程度で孵化しますが、秋に産む卵は越冬して翌年春になってから孵化します。

つまり、多くのバッタは冬を越すことなくなくなってしまうということです。

ですから、バッタ類を採集するのなら8月~10月をおすすめします。

しかし、例外はいます、ツチイナゴです。

次に示すように、ほとんどのバッタとライフサイクルが反転しています。

成虫は10月ごろから目にするようになり、冬になるとそのまま草原の枯れ草の下などで寒い冬を乗り越えていきます。

春になると再び活発に動き出し、6月頃まで成虫の姿を見ることができます。

ツチイナゴは、日当りの良い場所に身を置いて冬の寒さに耐えています。

同じようなライフサイクルをおくる昆虫としてはクビキリギス、シブイロカヤキリが知られています。

これらの耐寒能力は、ツチイナゴのそれよりも優れており、代謝活動を落として冬眠します。

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まとめ

バッタの成長過程には、カブトムシとは異なりサナギの時期が見られません。

バッタ類を採集したい場合は、夏休みがちょうど適しています。

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