バッタにまつわる大きさをテーマに2つの視点で話していきたいと思います。
まず、巨大なバッタがいそうな沖縄に固有のバッタを紹介します。
次に、オスとメスに体長の差が見られる理由について説明していきたいと思います。
沖縄に大きいバッタはいるの?
残念ながら大きい40㎝~50㎝くらいのバッタを見ることはできません。
しかし、オキナワモリバッタをはじめ、さまざまなバッタがいます。
オキナワモリバッタの分布は、南西諸島、台湾、マレーシア、インドなどです。
沖縄の方言で、「シェー」と言うそうです。
森林で暮らしているので「モリバッタ」という名前がつけられたと推測できます。
オスの体長3㎝くらい、メスは体長5㎝くらいで、年間を通して観察することができます。
森林内に多い草本類のゲットウやクワズイモなどの葉を食すことで知られています。
この他、アマミモリバッタ、イシガキモリバッタ、イリオモテモリバッタ、ヨナクニモリバッタなどがいます。
バッタのメスがオスよりも大きい理由は?
魚類や両生類ではメスのほうが大きいことは、それほど珍しいことではありません。
ノミの夫婦のたとえもあるように、ノミはメスの体長が大きく、オスは小さいです。
また、アリやハチも生殖能力のあるメス(女王)はオスより、はるかに大きな体をしています。
一般に産卵する卵の数が多い場合、メスの体が大きいことが多いように思われます。
メスは産卵のために栄養を蓄える必要もあります。
一方、卵や子供を産む数が少ない場合は、逆にオスのほうが大きいです。
卵や子供を生む数が少ない場合、メスは、より生存に有利な子を産めるように、オスを選ぶようになります。
すると、オスはメスをめぐって、お互いに競いあうようになり、大きいオスが勝ち残り、オスが大型化するのでしょう。
バッタは一度に数十個の卵をメスは産みますから、メスの体が大きくなるのも納得できます。
まとめ
南の地域は大きな生物が多いイメージが強かったので、この結果に驚いています。
日本では沖縄でしか見られないバッタもいることが分かりました。
バッタのメスとオスの体長差に、繁殖の準備が関係していたとは思いもしませんでした。